スマホが苦手でも大丈夫。この1本で、インストール → 初期設定 → 最初の投稿までを迷わず完了できます。
まずは本記事の手順どおりに進めれば、今日からInstagramの運用を始められます。
はじめに:Instagramは「見る → わかる → 動く」を一本化できる
Instagram(インスタグラム)は、写真・動画中心で情報発信/集客/ブランディングができるSNSです。
テキストだけでは伝わりづらい雰囲気・質感・サイズ感・空気感まで、視覚で一瞬に伝えられます。
いまは個人だけでなく、企業・店舗・自治体でも広く活用されています。
役割の分担(企業利用の基本)
- フィード:残して価値が積み上がる“カタログ”。実績/お知らせ/コラム要約など。
- ストーリーズ:24時間で消える“接客メモ”。日常の裏側、アンケート、入荷速報。
- リール:スマホ全画面の短尺縦動画。新規に届きやすく、拡散の起点。
- ライブ:リアルタイムの“説明会”やQ&Aに最適。
まずは“1テーマ=1投稿”。「伝えたいことを1つに絞る」と、初心者でも結果がブレません。
Instagramの基本(これだけ把握)
- Instagramとは?
画像・動画を投稿し、キャプション(説明文)とハッシュタグ(#◯◯)を付けて発信するSNS。
フォローした相手の投稿がフィード(ホーム)に表示され、いいねやコメントで交流します。
主な利用はスマートフォンアプリです。 - 画面構成(主要な場所)
- ホーム(タイムライン):フォロー中の投稿が流れる場所。
- 検索(虫眼鏡):キーワード/ハッシュタグ/場所で探せます。
- 作成(+):新規の投稿/ストーリーズ/リールを作る入口。
- 通知(ハート):いいね・コメントなどの反応を確認。
- DM:ダイレクトメッセージで個別の問い合わせ対応。
- プロフィール:自社の“名刺”。自己紹介・リンク・投稿一覧が集約。
- 他のSNSとの違い
| SNS名 | 主な特徴 |
|---|---|
| 見た目・デザイン重視。感覚的・視覚的に伝えるのが得意。 | |
| X(旧Twitter) | テキスト中心。速報性・拡散力に強い。 |
| 実名制が多く、ビジネスネットワークや地域情報に強い。 | |
| TikTok | 動画特化型。トレンド・若年層への拡散力が高い。 |
※仕様や名称は随時アップデートされます。記事の考え方は普遍的ですが、細かな操作はアプリ内の案内で最新を確認してください。
2. はじめての準備(5つだけでOK)
設定 → アカウント → プロに切替/業種カテゴリを選択
二段階認証ON、ログイン通知ON、共有端末は必ずログアウト
- 名前:正式名称+業種(例:社名/店名|設計事務所/宿泊施設 など)
- ユーザーネーム:短く覚えやすい英数(例:brand_example)
- アイコン:小さくても判別できるロゴ or 顔写真
- 自己紹介:80〜120字で価値と地域、問い合わせ導線(DM/リンク)
- リンク:公式サイト or リンク集
共同運用は「投稿前の確認役」を決めると事故が激減。
権限(投稿・返信・分析)を最初に分け、週1回の見直し時間をカレンダーで固定しましょう。
3. 画面の見方
- ホーム:フォロー中やおすすめの投稿が並ぶ
- 検索/発見:好み・履歴に基づくおすすめから新規発見
- +(作成):フィード/ストーリーズ/リール/ライブの入口
- リールタブ:縦動画を連続視聴。新規ユーザーに届きやすい面
- 通知:いいね・コメント・フォローの履歴
- プロフィール:自己紹介/投稿一覧/ハイライト/設定
- DM:問い合わせ・予約などの個別連絡
4. 投稿の種類と“向き・不向き”
| 種類 | 伝え方 | 向いている内容 | 長所 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| フィード | 写真・動画 (1〜10枚) | 実績、商品、コラム要約、採用情報 | 残る・検索に拾われやすい | 内容を詰め込みすぎない |
| ストーリーズ | 24時間の短期表示 | 今日のトピック、入荷速報、アンケート | 交流しやすい、即時性 | 見逃されやすいが ハイライト保存可 |
| リール | 短尺縦動画 | Before→After、HowTo、現場の臨場感 | 新規に届きやすい | 1テーマ一本勝負が鉄則 |
| ライブ | 生配信 | Q&A、ルームツアー、イベント中継 | 信頼が伝わる | 事前告知と台本が命 |
迷ったらまずフィード1本 → ストーリーズ1本 → リール1本の順に体験。
5. ハッシュタグの基礎

ハッシュタグとはInstagramなどで「#カフェ」「#ギフト」「#子連れランチ」などと付ける「#+キーワード」のことです。
このタグがあることで、その言葉を検索した人が自分の投稿を見つけやすくなる仕組みになっています。
「検索される言葉」を意識し、“顧客が使いそうなタグ”を選ぶのがポイントです。
関連性の高い語を3〜10個を目安に、固有名+一般名詞を混ぜて設計します。
・固有名(#ブランド名/#施設名/#商品名)×1〜3
・+ 地名(#市区町村/#駅名)×1〜2
・+ 一般名詞(#中庭のある暮らし/#旅の記録 など)×1〜4
・関係のない流行タグ乱用
・意味の重複
・日本語と英語で同義を無制限追加
数より関連性。保存・プロフィール遷移につながる“見つかり方”を狙います。
6. 企業でのメリットと、よくあるつまずき(対策つき)
- 視覚で差がつく:文章で伝えにくい価値(質感・サイズ感・眺め)を一瞬で共有
- ブランディング:並び(グリッド)で世界観が統一され、信頼を育てやすい
- 交流導線:DMやストーリーズのアンケートで“声”を集め、商品改善に活かせる
- 検索代替:ハッシュタグ・発見タブ経由の“偶然の出会い”が定常的に起きる
- 拡散が弱い:シェア文化が薄い → 他SNS/HP/店内POPでアカウント告知、ストーリーズのリンク活用
- 制作の手間:撮影・編集・コメント対応 → テンプレ運用(後述)と週次バッチ処理
- シニア層が薄い:ターゲット偏り → HP・紙媒体・LINEと役割分担
- “映え”偏重の誤解:無理におしゃれにしない → 課題解決(Before→After)に軸足
7. はじめてのフィード投稿
5つのステップでフィード投稿してみましょう
推奨サイズ:縦4:5(1080×1350px)
サムネ映え:1枚目は伝えたい一言+分かる写真
1行目:〈ひとこと結論〉
2行目:〈要点1〉
3行目:〈要点2〉
最終行:〈行動案内(DM/予約/リンク)〉
固有名+一般名詞を3〜10個
キャプション例
IT企業のSaaSプロダクト
Sync-Mate(製品名) / 株式会社クラウドリンクス(会社名)
会議の準備、もう1/3の時間でOKです。
AIが議事録を自動要約、決定事項をタスク化
月額980円から導入可能/初期費用ゼロ
Sync-Mateの無料トライアルはプロフィールのリンクへ
パーソナルトレーニングジム
BODY Re:set(ジム名)
運動嫌いでも続く、楽しい「ながらトレ」。
自宅でできる10分メニューを個別作成
管理栄養士によるLINEでの食事サポート付き
BODY Re:setへの体験予約はDMで「体験希望」とご連絡ください
商品・事例(フィード10枚)
1枚目:結論
2〜4枚目:Before
5〜7枚目:改善プロセス
8〜9枚目:After
10枚目:CTA(問い合わせ方法・場所・価格の考え方)
1投稿=1テーマに絞ると、読み手の離脱が激減します。
8. ストーリーズの基本

- 24時間表示
- 外部リンク・アンケート・質問箱など“交流機能”が充実
- 手順:+ → ストーリーズ → 撮影/選択 → テキストやスタンプ追加 → シェア
- 役立つ型
1) 入荷/空室速報(「残り◯枠」スタンプ)
2) クイックQ&A(よくある質問を1枚1回答)
3) ハイライト保存で常設化(カテゴリ別に分けると便利)
イベント告知(ストーリーズ)
- 日程/場所/対象/持ち物/予約方法
- 予約ボタン or フォームリンク
- Q&Aスタンプで質問収集→ハイライト保存
9. リール(短尺縦動画)の基本

- スマホ全画面で再生/新規に届きやすいのが強み
- 長さは短め(目安15〜90秒)で“1テーマ一本勝負”
- 撮り方の型
1) フック2秒(Before・結論・数字)
2) 過程(3カット)
3) 結果(After/ビフォー比較)
4) 行動案内(プロフィールへ/DMへ) - 音源は静かなBGM+字幕で“音OFF”視聴にも対応
- 1枚目のカバー画像は“言い切り”の言葉で止める
観光・宿泊(リール)
- 2秒で“景色のピーク”→3カット(移動/体験/余韻)→予約案内
仕様は変わる前提で、短く・明るく・手ブレ少なくを守れば十分戦えます。
10. 安全とマナー(最初に読んで事故を防ぐ)
- 著作権:他人の写真・音楽・地図は原則NG。商用利用の権利確認を。
- 肖像権:人物の顔、車のナンバー、名札などは写り込み注意。同意を取る。
- 個人情報:位置情報は配慮。自宅・子どもの通学路は載せない。
- コメント運用:不適切語のキーワード制限/初期は承認制も有効。
- セキュリティ:二段階認証・共有端末のログアウト・権限分け。
11. 7日間スタータープラン(“触る→出す→振り返る”)
プロアカウント:ビジネスや発信活動をしている人向けに、アクセス解析や宣伝機能などが使える特別なアカウント設定。
無料で切り替え可能。
各タブを1回ずつ触る
自己紹介・リンク・カテゴリ
写真1枚・短文・タグ3〜5
写真+テキスト/スタンプ
Before→After
リーチ/保存/プロフィール遷移/DM → 次週の1目標を決める
12. よくあるつまずきQ&A

Q1. 投稿が縦長に拡大されるのはなぜ?



A. リール扱いになっている可能性。
フィード4:5で作成、リールにしない。



Q2. 画質が荒くなるのはなぜ?



A. 元データの解像度・暗さ・手ブレが要因。
1080px以上/明るい場所/三脚で改善。



Q3. タグは多いほど良い?



A. 量より関連性。
固有名+一般名詞で3〜10個を目安に。



Q4. 個人のアカウントと会社のアカウントの切替が面倒……



A. アカウント追加でワンタップ切替。
投稿前に右上のアイコンを確認。



Q5. コメントが荒れるのが怖い……



A. 事前にNGワードを設定。
返信テンプレを作り一次対応を統一。
13. 初期設定チェックリスト
▢ プロアカウント化/業種カテゴリ
▢ 二段階認証ON/ログイン通知ON
▢ 名前・ユーザーネーム・アイコンの統一
▢ 自己紹介(80〜120字)/リンク設置
▢ コメント制限・NGワード設定
▢ 通知設定の最適化(重要だけON)
▢ 共同運用ルール(誰がいつ何をするか)
15. “テンプレ運用”で、明日から続く
キャプション4行テンプレ
- 1行目:〈ひとこと結論〉
- 2行目:〈要点1〉
- 3行目:〈要点2〉
- 最終行:〈行動案内(DM/予約/リンク)〉
ハッシュタグ設計テンプレ
- 固有名(#会社名/#施設名/#商品名)×1〜3
- 地名(#市区町村/#駅名)×1〜2
- 一般名詞(#中庭のある暮らし/#平屋/#旅の記録)×1〜4
週次運用テンプレ(60分)
- 月:1週間分の素材を一括選定(15分)
- 水:キャプション下書き&タグ(30分)
- 金:ストーリーズで次週の予告(15分)
16. 画像・動画の“最低限の見栄え”ルール
・明るさ>彩度:まずは暗さを補正。彩度上げすぎは要注意
・水平・歪み:床・水平線・窓枠を水平に
・手ブレ対策:スマホは両手+壁/ミニ三脚が◎
・テロップ:音OFF視聴を想定して短い字幕を
・1枚目の一言:言い切り(例:「動線が半分になる間取り」)


17. コンセプト設計(迷わないための最初の一枚)
アカウントの軸を決めると、投稿の判断が速くなります。
- 誰に:30〜40代の家族/旅好きカップル など
- 何を:悩み or 期待(家事動線/静かに過ごす週末)
- どう良くなる:歩数が減る・光熱費が下がる・眠りが深くなる
- どんな雰囲気:落ち着いた/自然派/実験的
- 投稿比率(例):「事例50%/HowTo30%/お知らせ20%」
“何でも載せる”は初心者の落とし穴。コンセプトに合わない投稿はストーリーズへ。
18. まとめ:まずは“1週間で3本”
- フィード1本/ストーリーズ1本/リール1本を7日で体験
- 1投稿=1テーマ・短く強い1行目・関連タグ
- 二段階認証とNGワード設定で安心運用
- うまくいった型はテンプレ化→翌週も繰り返す
“完璧”より“継続”。続けるほど、見てもらう確率は上がります。
次の一歩
#1 企業のSNS運用の第一歩:なぜInstagramが集客に強いのか?
#6 プロフィール設計の重要性|企業アカウントの信頼を高める設定方法
#7 投稿の作り方|画像サイズ・ハッシュタグ・キャプションの基本
#9 リール動画で広がる認知|ショート動画時代の運用ポイント
#13 ユーザー心理を動かすキャプションの書き方
#16 Instagramインサイトの読み解き方|数字で運用を改善する





